インフルエンザの流行が心配な季節になりました。
小さいお子さんのいるご家庭ではとても気になりますよね。
大人と違ってつらい症状をうまく伝えられないため泣いたりぐずったりしている赤ちゃんを見ていると、本当に心が痛みます。
そんな季節を先取りして、少しでも快適に過ごすためにご家庭で出来る対策を考えてみましょう。
インフルエンザの症状は、
咳や鼻水などのがなく、突然発熱する。
38度以上の高熱と、悪寒がする。
全身のだるさや関節痛が起きる。
このように普通の風邪と少し症状の出かたが違います。
インフルエンザで乳幼児の予防接種は?
インフルエンザウィルスは毎年のように変異しながら流行しますので、ワクチンは毎年そのシーズンの流行にあわせたものが生産されます。
今期(2017~2018年)は以下の4株がワクチン製造株として選定されています。
A型株A/シンガポール/GP1908/2015 (IVR-180) (H1N1)pdm09
A/香港/4801/2014 (X-263) (H3N2)
B型株B/プーケット/3073/2013 (山形系統)
B/テキサス/2/2013 (ビクトリア系統)
インフルエンザワクチンの感染予防効果は1年はもたないので、前年の摂取は翌年には無効になります。
乳幼児の接種について
接種可能な月齢は生後6カ月と言われていますが、1歳未満の乳児へのワクチンの効果は証明されていません。
ですので、その月齢での接種を推奨していない医療機関もあります。
また、あかちゃんが月齢にあわせて受ける予防接種には、定期接種と任意接種の2種類があり、ワクチンの種類によっては接種する間隔期間が決まっていますので、注意が必要です。
他の予防接種との間隔、赤ちゃんの身体の状態(37.5℃以上の熱がないか)その時期に流行しそうな感染症の優先度を考えながら、ご家庭とお医者様とで接種のスケジュールを立てましょう。
そして、実際接種を行うかどうかについてですが、
小児科学会においても小さいお子さんのワクチンの有効率は20%~30%と言われていて月齢が低いほど(特に三歳以下)効果も低くなるようです。
また、厚生労働省のインフルエンザに関する政策のホームページでは、
とあります。
また、
予防接種が
というのは、厚労省の発信にありますが、
インフルエンザワクチン接種により脳症を予防する効果があるかどうかは不明であるという医療機関もあり、ワクチンの効能についての有無はまだ大きく解明されてはいないのが現状のようです。
いずれにせよ、接種によって完全にインフルエンザを阻止できるわけではないということは確かになります。インフルエンザの予防接種は、任意接種ですので、必ずしも受けなければならない予防接種ではありませんが、接種する場合は、自己負担になります。
自治体によって助成金を出しているところもありますので、お住まいの市町村に問い合わせてみてください。
インフルエンザ予防で注射以外は?
インフルエンザは風邪の一種ですが、ウイルスの種類が普通の風邪と比べて強力で重症化しやすいので、厄介です。
インフルエンザにかかりやすいのは季節が変わり、急に寒くなり、空気が乾燥した時です。
気温が下がり、寒さで体温が下がると、体の抵抗力が弱り、空気中のウイルスが口や鼻から体内に侵入しやすくなります。
また、空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜が潤いをなくし、ウイルスを防げなくなってしまいます。
その上乾燥は、大気中に浮遊しているウイルスを舞い上がらせて、体内に入りやすくします。予防接種も大事ですが、注射以外にも有効な方法があります。
体温が下がることを防ぐ。
室内の乾燥を防ぐ。
ことが、一番の対策にもなります。
寒さと乾燥ですので、季節の変わり目にいち早く気が付いて対策することが大事です。
寒くなると、暖房を入れたりしますので、必ずセットで空気の乾燥が起こることを頭に入れておいてください。
目安にするために、温湿計を用意しておくのもよいでしょう。
冬の乾燥には加湿器が必要!
最近の住宅はますます機密性が高くなり、その中でエアコンなどを運転すると、空気は大変乾燥します。
この乾燥がインフルエンザウイルスにとって、好都合。空気中を浮遊しやすくなり、人の体内にも入りやすくなります。
小さいお子さんのいらっしゃるお宅には今や必須アイテム。空気清浄機能が付いたものも人気ですね。
インフルエンザ予防対策 グッズは?
そして、さらに外からインフルエンザウイルスを持ってこないこととそれを体内に入れないために大事なことは
うがい・手洗い・マスク です。
これに関しては、ご家族は徹底して行なうことが基本です。まだ、外出せずにおうちにいる赤ちゃんにとっては、ウイルスを運んでくるのは外界を行き来している大人ですので、しっかり守ってあげるためにも気をつけましょうね。
正しい手洗いの仕方
石けんを使って、最低15秒以上、手のひら、手の甲、指や爪の間、手首までしっかり洗いましょう。ふき取りは乾いた清潔なタオルで。
正しいうがいの仕方
まず口の中をよくすすぎ、のどの奥までよく洗浄するよう15秒程度うがいを数回繰り返しますします。
*小さいお子さんのうがいについて
口の中をゆすぐ「ぐぶぐぶ」に関しては、1歳半くらいから見よう見まねでできるようになりますが、のどを洗う「がらがら」は、3歳くらいにならないと難しいかもしれません。
そのくらいの年齢になったら、普段から練習しておきましょう。
マスクの着用
マスクは感染予防になります。
人に向かって咳やくしゃみをしない「咳エチケット」を守りましょう。
せき・くしゃみをするときはハンカチ、ティッシュで鼻、口を覆いましょう。
小さいお子さんは保護者の方がマナーを教えてあげながら、手伝ってあげましょう。
*小さいお子さんのマスクについて
市販のものは、2歳くらいからあるようですが、お子さんが嫌がらないようでしたら、
人ごみに出なくてはならない最小限の時間、着用がするとよいですね。ただなるべく、インフルエンザが流行するときは、人ごみのあるところに長時間外出するのは控えた方がよいでしょう。
インフルエンザで乳幼児の予防接種のまとめ
毎年、猛威を振るインフルエンザウイルスによる風邪。小さいお子さんのいらっしゃるおうちでは特に心配な季節ですよね。
出来たら、先手を打って快適に過ごしたいものです。
月齢による予防接種は他のワクチンとの兼ね合いやお子さんの体調を考慮しながら、最善のスケジュールを組みましょう。
予防接種による効果は100%ではありませんので、するかしないかの判断はご家庭でお医者様とご相談して決めてください。
インフルエンザが流行し始めるのは、寒さと乾燥の季節です。室内を暖かくして適した加湿をしましょう。
そして、一番習慣は、手洗い うがい マスク着用などです。
お子さんの年齢によって出来ることから、始めましょう。