夏の暑い時期に過ごす赤ちゃんの暑さ対策、どうしたらよいでしょうか。
エアコンを使ったほうがよいのでしょうか。エアコンは良くないと言われることもありますがなぜなのでしょう。
使うとしたらどんな風に使えばよいでしょうか。
今回は、初めての育児に戸惑うお母さんも多い赤ちゃんの暑さ対策でエアコンについて一緒に考えてみますね。
赤ちゃんの暑さ対策でエアコンはどうする?
暑い夏、赤ちゃんでなくても多くの人がエアコンを使っていると思います。
特に、集合住宅などで鉄筋コンクリートの場合、暑い時間の熱をコンクリートが溜め込み、その熱が夜になって放熱し、部屋の中はいつまでも暑い状態が続きます。
建物の立地や部屋の階や向きによってはエアコンなしでは夏を越せない場合もあります。また、一戸建てなどでも環境によっては排気ガス、騒音で風を通すために窓を開けたりが出来ないことも。
そんな中、赤ちゃんの体温は大人に比べて高くまた上がりやすい傾向にあります。これは小さい子どもは体重に対して体の表面積が大きく、暑さの中、熱を取り込みやすいためで、衣服の着せすぎや活発な動きをしたりなどちょっとしたことで熱が上がることがあるのです。
その上、まだ寝返りも打てない赤ちゃんは背中がずっとお布団に接していて、暑くても動いて風を通すことが出来ません。
汗をかいてそのままにしていれば、あせもが出来て、その不快感で赤ちゃんの機嫌が悪くなってしまいます。あせもがひどくなると患部にブドウ球菌が感染し、膿庖(のうほう)や膿傷(のうしょう)を生じ、治療が必要になります。
では、赤ちゃんの暑さ対策にはエアコン使いでまったく大丈夫なのでしょうか。
赤ちゃんにエアコンが良くないと言われている理由
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の二種類があり、エクリン腺からは、体温を一定に保つための汗が分泌されます。
エクリン腺には汗を出す汗腺(能動汗腺)と汗を出さない汗腺(不能汗腺)があり、能動汗腺が汗の量に関わります。
赤ちゃんは生まれてすぐには汗をかかず、徐々に汗腺が発達してきて汗をかくようになります。そして、気温が高い環境ほど、汗腺も多く作られるようになるのです。
ですので、赤ちゃんが夏をすごす時、冷房の効いた部屋で長く過ごすと、汗腺が発達しにくくなり、体温調節機能に支障をきたしやすくなります。
赤ちゃんにエアコンが良くないと言われるのはそのような理由からだったのですね。
そして、3歳くらいまでに汗腺の数も決まり、大人になるまでほぼ変化はないそうです。
汗をかかないと体温調節がしにくくなり、体内に熱がこもり夏バテしやすかったり、熱中症になりやすかったりするそうです。
あまり暑い部屋でエアコンもつけずに汗だくで過ごすのもどうかと思いますが、赤ちゃんのうちに汗対策をしながら、エアコンを最小限にしてあげると後々のためによさそうですね。
赤ちゃんのエアコンの上手な使い方
前述のようなことから考えますと、常にエアコンで汗をかかない快適な空間にするのは汗腺の発達に支障がでやすいということ。かといって猛暑の夏にどのように過ごしたらよいのでしょうか。
住んでいる住宅の環境によりますが、一戸建ての一階で風通しがよい部屋の場合、窓を開けて時おり扇風機を使いながら、一日をやり過ごすことは可能かもしれません。
でも、マンションのような集合住宅や一戸建てでも近隣の環境上、窓を開けられない場合もあり、そういう時は無理をせずにエアコンを上手に使いましょう。
朝日が昇り始めてから気温が30度を越してくると、そろそろエアコンのリモコンに手が伸びますよね。エアコンを使うとしたら、28~30度くらいの設定にし、まめに換気をするようにしましょう。
赤ちゃんの体に直接冷気が当たらないよう、ルーバーを調整したり、扇風機を併用して、風向きを変えるようにします。赤ちゃんの着る肌着も基本はお腹と足は覆う方がよく、エアコンが入った場合は、さらに腹巻や肩を守るようにします。
それから、沐浴のほかに一日1回ほど、ぬるめのシャワーやかけ湯で汗を流してあげるのもよいですね。
我が家では午前中の遊び(寝返りを打てない頃でもおもちゃなどで一緒に遊びます。)で少し汗をかいたら、さっぱりとたらいやシャワーで流してあげて授乳してからお昼寝していました。
その日の気温にも寄りますが、午前中はエアコンなしで遊んで汗をかき、汗を流したらお昼ご飯(授乳)、エアコンを入れてお昼寝など、メリハリを付けて生活にエアコンを取り入れるのがお勧めです。
ただ、夕方の沐浴を入れて汗を流すのも一日2回から多くて3回ぐらいまでにしましょう。赤ちゃんの肌はまだ弱いので、あまり頻繁にすると、肌がふやけたり、逆に乾燥したりしやすくなったりします。
シャワーや行水が苦手な赤ちゃんやお母さんが負担な場合はぬるま湯で濡らしたタオルを絞って赤ちゃんの体を拭いてあげましょう。肌着も替えてあげると良いですね。
まとめ
夏の赤ちゃんの暑さ対策についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
あせもが出来てしまうとかわいそうでエアコンで快適に過ごしてあげたいところですが、3歳位くらいまでに環境で汗腺の数が決まるということで、ある程度汗をかかせてあげたほうが良いということでしたね。
汗をかいたら、ぬるま湯で流してあげるか、拭いてあげましょう。そして、清潔な肌着に替えてあげ、気温の高いピーク時はエアコンを使い、赤ちゃんの体が熱くなりすぎないように過ごすのが良いようです。