お彼岸とは、仏教でいうところの俗世界に対しての仏の世界のことで悟りを開いた阿弥陀如来のいる世界のことです。
この世界を極楽浄土といいますが、この極楽浄土は西(西方浄土)にあるとされています。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇って真西に沈みますので、この真西に沈む太陽の先に極楽浄土があるという考え方からお彼岸にお墓参りをして仏様を拝むのに良いとされたようです。
春のお彼岸のお中日とは?
お彼岸のお中日とは、春でしたら春分の日、秋は秋分の日です。
2018年の春分の日は3月21日です。
この調度昼と夜の長さが同じになる日を中心にしてお彼岸という7日間を決めたわけですが、お彼岸の期間も時代によって色々だったようです。今から170年くらい前から七日間になったようですが、その理由もはっきりとわかっていません。俗世界からあちら側の世界との隔たりの長さがだいたい七日間ということなのでしょうか。
お彼岸を初めて行事としたのは仏教を日本に広めた聖徳太子とも言われており、平安時代には朝廷の年中行事になっていて源氏物語や蜻蛉日記にも記述が残っています。
お彼岸のお墓参りは七日間のうちいつ行く?
お彼岸は七日間ありそのうち最初の日がお彼岸の入り、真ん中が中日、最後の日がお彼岸の明けと言いますが、どの日にお墓参りに行くのが良いのでしょう。これには特に決まりはないそうです。中日が春分の日で国民の祝日となるのでこの日にお参りをする人も多いですし、その年によってお彼岸の入りや明けが週末の休みに重なっていることがあれば、そういう場合は週末の日にちを利用する人もいます。
七日間のうちどの日にちにお参りしても構わないのですが、親戚同士がばらばらにお参りをする場合、初日にお参りをしてお墓をきれいにしてお花が上がっていると後から来た人に伝わります。親族の中で誰がいつもいつ頃お参りに来ると分かっていると、便利なこともあります。私の家のお墓参りは主に叔母と私がしてますが、叔母はいつも初日か早めです。ですので私は遅めか最終日に行きます。そうすると叔母の活けたお花が枯れる頃新しいお花を私が活けて長い期間お墓にお花を咲かせておけます。
お彼岸のお墓参りで時間帯のおすすめは?
お彼岸のお墓参りをするにあたって一日のうちでこの時間帯がよいというような決まりはあるのでしょうか。理由はわかりませんが、私自身はお墓参りは午前中に済ませるということをどことなく知っていました。これは午前中でないといけないということではなく、次のようなことから、必然的に午前中のお参りが好ましいということになったようです。
●ついで参りといって何かのついでにお参りするのはご先祖様に失礼である。
●夕方にお墓に行くと無縁仏の霊などがさまよっていて身体についてきてしまう。
ついで参りにしても、夕方の無縁仏の霊にしても、ご先祖様と向き合う年に数度のお参りをあわただしく用事を詰め込んだりせず、余裕を持ちましょうということを戒めの例えとして言われてきたようです。余裕を持って明るいうちにお参りをすれば、お墓の様子も良くわかり、お掃除もきちんと出来ますし、足元もよく見えるので思わぬ怪我も防げます。
ですので、お参りの人のためにもなるお勧めの時間帯が早めの午前中ということなのです。絶対に午前中ということではなく、あくまでも余裕を持った時間帯で無理なくということですね。
まとめ
お彼岸とは、仏教の教えの私たちが住んでいる俗世間と反対の悟りを開いた仏様がいらっしゃるあちら側の世界のことをいいます。そのお彼岸の行事がお墓参りになるわけですが、現在では中日になる春分の日、秋分の日前後の七日間になっています。この期間どの日にお参りしてもかまいません。
2018年のお彼岸は3月18日~3月24日です。
お参りの時間帯については用事を詰め込みすぎてついでのお参りになってしまったり、暗くなってからお墓に到着するようなことがないようにしましょう。