お雛様を飾る季節になると、もうすぐ春が来ることを感じますよね。ひな祭りは桃の節句といって、一年間の季節の節目の五節供のうちの一つで、旧暦のこの時期に桃の花が咲くことと、桃の枝などは古くより邪気を払うと言い伝えられていることにちなんでいます。
ひな祭りには、どんな食事を用意し、その一つ一つにどんな意味があるのか、またどんなメニューを用意したらよいか、一緒に考えていきましょう。忙しい毎日を送っている方には簡単なものもありますので、ご心配なく!
ひな祭りの食事の意味は?
ひな祭りの食事に出されるものの定番は、五目ちらし寿司(ばら寿司、混ぜ寿司)ハマグリのお吸い物ですね?
これらは行事食といわれ、ひな祭りのお祝いの定番になっています。
五目ちらし寿司は、色々な具が入っているご飯のことで、酢飯の上にネタを乗せるちらし寿司と区別しています。五目ちらし寿司はひな祭りなどのお祝い事の時に作ることが多く、なかに混ぜ込む具は地域や家庭によっても様々です。
では一般的に入れられているものをあげてみますね。
煮たもの → 干し椎茸 干瓢(かんぴょう)高野豆腐、油揚げ たけのこ アナゴ、いか
茹でたもの → たこ、海老
酢 → レンコン酢
最後のいろどり → 錦糸卵、きぬさや、木の芽、イクラ、 オボロ(田麩でんぶ)蒲鉾
レンコンや海老は縁起のよい食べ物として知られています。レンコンは穴が開いているので先の見通しがよい、海老は腰が曲がるまで長生きできるという意味として知られていますね。
ここにあるものをすべて使わなくても良く、バランスと彩りを考えて食材を選びましょう。地域でよく産出されるものを入れたり、家族の好みのものを選んだりすれば、その家庭ごとの味わいになります。
ハマグリのお吸い物
はまぐりなどの二枚貝は、対の貝殻しか絶対に合わないことから、相性の良い結婚相手に
恵まれ、仲良く過ごしてほしいという願いが込められているため、女の子のお祝いに用いられているそうですよ。
作り方はハマグリを砂抜きした後、出汁で加熱して、貝が開いたら酒、塩、薄口しょうゆであっさり目の味付けにします。
おひな祭りの時には、うしお汁と言って、味付けは出汁に塩だけという場合もあります。
ひな祭りの食事のメニューは?
ひな祭りの献立メニューは、散らし寿司にハマグリのお吸い物ですが、育ち盛りのお子さんがいたり、ご主人が酒の肴が物足りなかったりするときがあると思いますので、ぴったりなお料理を考えてみましょう。
お肉系ですと、肉団子を使ったメニューもお子さんに楽しんでもらえそうです。ひき肉に人参、ほうれん草を刻みつぶして、何も入れないものと3色の肉団子を作り、茹でるか揚げるかします。鶏ひき肉を使うと色が引き立ちますよ。串に刺せば、ひな祭りらしい三色団子になります。
おつまみとしては、魚介類のカルパッチョやピクルスを使ったいろどりのよい前菜はいかがですか。ベビーリーフやオリーブのグリーンやチーズのホワイト、スモークサーモンのピンクを使ってお節句らしいオードブルの出来上がりです。
メインにローストビーフを焼いても、豪華ですね。私は、クリスマスでもお誕生日でもローストビーフを焼きます。家族がお肉好きというのもありますが、作って置けるので一緒に食卓に着けますし、作り方も簡単だからです。
飲み物やデザートは?
飲み物は、定番ですと甘酒ですが、皆さんはどうされているでしょう。もともとは桃の花を浸した桃花酒をいただいたそうですが、江戸時代には白酒に取って代わったようです。
白酒は甘みがあって口当たりがよくて飲みやすいお酒だそうです。(私は飲んだことがありません)いわゆる甘酒はノンアルコールでお酒の飲めない人や子ども用に米麹から作ったものです。お子様は嫌いでなければ、甘酒を。大人の方は食前酒に白酒がよろしいかもしれません。我が家は、お祝い事は、泡系です。シャンパンが用意できなくても、スパークリングワインをいただきます。お子様用にも炭酸系のジュースで気分を出しても良いですね。
*甘酒も酒かすで作ったものは1パーセント以下ですがアルコール分があります。ご注意ください。
デザートは、スイーツ系?和菓子派?
甘いもの好きはどちらもいただきたいところですよね。
スイーツ系の手作りは、スポンジを野菜や食用色素で三色に色をつけたケーキやババロア、ロールケーキが人気です。小さいお子さんがいるご家庭ではやっぱり手作りが喜ばれそう♪
私は桜餅をいただきいです。桜餅は関東風と関西風の道明寺がありますね。私は関東圏に住んでいますが、いつも行くお店のご主人が気温の低い日と高い日で桜餅の香りが違ってくるとおっしゃっていました。暖かい日は春の香りが際立つのでしょうね。このお店の桜の葉は二枚使われています。
私が道明寺の桜餅に出会ったのは大人になってからでした。というか、お店にあっても、桜餅だと思っていなかったかもしれません。あのつぶつぶのお餅美味しいですよね。つくづく日本のお菓子ってすごいなぁと思います。
ひな祭りの食事を簡単に用意する方法!
忙しい人にとっては、ひな祭りだからといって、朝から準備が出来る人ばかりじゃありませんよね。そういう時は、五目寿司の素を使っちゃいましょう。炊き立てご飯にまぜるだけですから簡単!トッピングはいろどりの色を押さえておき、前もって準備しておきましょう。緑は絹さや、ピンクは海老、白はかまぼこ、黄色は卵、黒は海苔、赤は蟹カマボコや紅しょうがなど。後はお好きなものを。魚介類でなくても、お好きなお肉を使ってもオーケーです。トッピングをお子様と一緒に仕上げれば、楽しいですよね。
ハマグリのお吸い物もインスタントがあります。これはけっこう人気あるようですよ。
ひな祭り食事意味まとめ
おひな祭りは季節の節目の行事で女の子のお祝いの日となっています。一般的には女の子のいるご家庭でお雛様を飾り、五目散らし寿司やハマグリのお吸い物をいただき、女の子の将来の幸せを願います。お子様に甘酒を飲ませる場合は、麹で作ったノンアルコールのものにしましょう。白酒は江戸時代頃から飲むようになったとのことですが、甘いお酒なので食前か食後にいかがでしょうか。デザートもお祝いの席の最後のお楽しみですよね。人気があるのはおひな祭りカラーのスポンジやババロアのケーキ。簡単なものでしたら作りおいて当日トッピングしてもよいです。桜餅がお好きな人は手作りでも好きなお店の一品でも。けっこういただく物がボリューミーですので、メインの日前後のお三時にデザートだけのパーティもありですよ。